はい、どーもどーも、おはようございます。
宮城県仙台市のまじめな質屋。質と買取 【質屋 縁】の若旦那 菊地 翼でございます。
先月までは定休だった月曜日、まだ慣れてないので体が「休ませろ~」と言っています😂
とはいえ、縁は月曜も営業しておりますので、皆様のご来店・お問い合わせをお待ちしておりますよ!
さて、そんな月曜日のブログテーマは「世界と質屋」。時事ニュースや社会、世界と日本との質屋やリユース業界の関りを書いていく、そんな回にしてみようと思っています。
で、今日の内容は「トランプ関税」。貿易相手国に対しアメリカが関税をかけるぞ!と脅しているアレです。
これを書いている数日後の7月9日に「関税停止の交渉期限」が決まっており、トランプさんは「日本には30%またはそれ以上かも」と明らかに日本への苛立ちを出しております。
この日本→アメリカへの輸出時の関税。実は我々リユース業界にも深く関りがあります。と、言いますのも2年前から急激な円安で、今日現在で1米ドル/144日本円位ですが、一時は1ドル160円とめちゃくちゃな円安になっていました。分かりやすく言いますと、10,000米ドルで日本円で1,600,000円の物を買えます。ここまで価格差が出ますと日本円での仕入れはほぼ不可能です。※ちなみにコロナ前の年間平均為替レートは1米ドル100円~110円程度。
つまり、ここ2年位は日本のブランド中古品などは、海外のバイヤーにめちゃくちゃ買われまくっていました。日本の中古品は「日本人は丁寧に使う」として評判が良く、「ジャパンユーズド」なんて呼ばれて高額で取引されていたのです。
売る立場になるとこれは非常にありがたい事ですが、困るのはその逆で「仕入れ」😂
例えば、日本の中古品市場では10.000円程度で売れている商品が、仕入れ値が15000-18000まで上がったりしていますので、明らかに日本で販売する事は想定されていない。海外のバイヤーが円安に乗じ現地での販売を想定し買い上げていくのです。
一部の日本の副業素人さんが無理して仕入れて、メルカリなんかで適正相場の1.5-2倍程度で販売していたりしますが、全く売れていない。過去一度もその値段で売れなかった価格で、かつ相場より大きくかけ離れた価格設定をしても、売り切る事はほぼ無理です。
と、そんな感じでここ2年位は仕入れはなかなか大変な状況だったのですが、トランプ関税でこれはストップ。4/1-4/7位の関税発行直前なんかの価格は、明らかに海外バイヤーは買い控えしており、日本国内で売る事を前提とした価格になっていました。
ですので、7/9以降に実際に日本に対して30-35%の関税がかけられた場合、上記の様な状況はガラッと全く違う様子になる事が予想されているんですねぇ~。
で、じゃあこれが一般のお客様にはどう関係するのか?
ちょっと前までは高額な海外の買いを前提に買取価格などを決める事が出来たのが、関税発行後は海外の買いが入らず日本ではいくらで売れるのか?を前提に算出しなければなりません。
もちろんブランドや品物によってその差は出ると思いますが、困るのは3年位前の取引価格はデータとして残っていないので、査定の際に困る事が出てきます。あまり買取などをご利用されない方はそれでも良いのですが、お得意様ですと「今までは買取額100000円を出せていたのが、関税発行後は日本の予想販売価格70000円を想定した買取額になる」というような起きますので、かなりイメージがよろしくない。と、とにかく今は日本・海外の中古品関係者は大変動の前の静けさと言う事で、「関税の影響がまだ見えない」として冒険する査定額には及び腰になりがちなんです💦

と、こんな感じで主に今はブランド品、貴金属、ジュエリー、高級時計などの高額品はトランプ関税の影響をかなり受ける、受けそうだ、そんな状況なんですねぇ😁
菊地個人的には異常過ぎる円安と、極端な海外の買いには困っていましたから、関税発行してもらい、ついでに為替レートもコロナ前の1ドル100-110円程度に戻っていただく事を切に願っています✨
はい、そんな訳で第一回目の「世界と質屋」はここまで。一見、関係なさそうな事でもこんな風に実は関係していたりします。これからもこんな感じで色々な事を書いてみたいと思いますね!それでは~!✋