はい、どーもどーも、こんにちは。
宮城県仙台市のまじめな質屋。杜の都のセーフティーネット。質と買取 【質屋 縁】 の猫好き若旦那、菊地 翼でございます🐈😁💪
気が付けば9月26日と、9月も既に下旬。
ようやく日中の気温が25度前後となり、大変過ごしやすくなりました✨
ただし、来週はまた夏日が続く可能性がまだまだある、との天気予報。
いつまで続くのか、いい加減勘弁していただきたいところです。
いい加減に勘弁していただきたいと言えば、以前のブログでも書きましたが「縁は8月中旬頃から2-3日に一度はブランド品や時計の基準外品(コピー品、偽物の可能性が高い物の事です)」が持ち込まれている状況です。
恐らくリニューアルしたホームページが検索エンジンにようやく認識→上位表示されるようになってきたのでしょう。
新規オープンの店にありがちなのですが、そうするとやたらと基準外品の持ち込みが増えるのはもはや業界的には定番。
縁は新規オープンではないので、基準外品には騙される確率はほぼ0。悪党にとっても時間の無駄なので一切関わらないでいただきたいところです😁💪
◆そもそも、‘鑑定‘って何をしている? ‘基準外‘って何だろう◆
こう、ほぼ毎日のように基準外品が持ち込まれている時期は、特に気を張っているので気疲れしがちです😂
まさに細心の注意を払って鑑定をしているのですが、そもそも菊地や他のお店のように鑑定士は、「何をどんなふうに見て、どんな基準で鑑定の判断を行っている」のでしょうか?
以前にも真贋盗賊改方で触れましたが、重要な事なのでリマインド。
買取専門店やリサイクルショップ・質屋などの鑑定士は、皆様のお品物を拝見する際に「真贋を断定している訳では無く、あくまでの独自の基準に合致しているのかどうか?」を見ています👓
恐らく多くの方が、どういうこっちゃ?真贋見てないの?と思うでしょう。
そもそもブランド品や時計などの本物/偽物の別は、誰がどういう基準や方法で最終的に決めるのでしょう?
日本国内でこれを規定するのは「商標法」という法律がありまして、これに基づきますと最終的に法的に「これは我が社の製品だ!」と断言する権利を保持するのは、そのブランド/メーカーさんだけになります。
例えばROLEXなら日本ROLEX社、ルイヴィトンならLVMHジャパン(モエヘネシー・ルイヴィトン ジャパン)社など、エルメスならエルメスジャポン、等々。つまりは「その製品を製造したと思われる会社が決める」と法律上規定されております👍
※業界的には「ブランドホルダー」などと読んだりします。
質屋や買取専門店、リサイクルショップはこの法的権利を持っておりませんので、この断言が出来ません。
従いまして、私も含め日本の法律を正しく理解している古物商は査定の際に絶対に真贋の断言はしていないはずです。「当店の基準に合致しています/合致していないのでお取引出来ません」とお客様に説明をする訳なんですね~😁
◆実は難易度は高くて困る?!中間層ブランドの真贋◆
上記のような前提があるのですが、一言で鑑定を表しますと「しっかりと(値段相応に)作られているかどうかを見ている」訳でして、何も特別な事はしていません。
例えばロレックスの数百万するような腕時計や、エルメスの何十万~数百万円のバッグなんかは、素材の選定から始まり全工程に渡り、ブランドのプライドと技術力にかけて完璧に作られ、仕上げられている物です。
「時刻を知る」「物を入れ運ぶ」という機能に対して、果たしてそれが年収レベルの価格にふさわしいのかわはさておきますが、「高い物はしっかりと作られている」ので、質屋ほか鑑定士はその作りを見ているという事が言えます。
では、そこまで高額ではない、ある程度廉価な存在のブランドなんかはどうなのでしょうか?
独断と偏見、そして鑑定の難易度なんかを加味しますと、わりと鑑定の難易度が高いのは、時計メーカーなら、「タグホイヤー」「ハミルトン」「ジーショック(の高価格帯)」、バッグ・ファッション系なら「プラダ(特にヴィンテージ)」「グッチ(いわゆるオールドグッチ)」「ミュウミュウ」「(古い)セリーヌ、ディオール」と言ったあたりですね😂
上記のブランドは今はさておき、少し前の製品では中々に作りが粗く、それが基準内外であるかどうか?の判断がなかなか難しい事があります。
しっかりと作られてないけど、これは純正品の範囲なのか。、。。。。。???
という事が往々にしてあり、これはそれぞれの鑑定士の経験や、会社さんの持つノウハウなどによって左右されます。
◆当店では基準外であったタグ・ホイヤー◆
でもって、つい最近、当店にも判断に迷うタグ・ホイヤーの時計「カレラ 型番:WV5111.FC6350」が持ち込まれました。

※👆のモデルですね。
ぱっと見はどこにも不自然な箇所は無く、「タイムグラファー」と呼ばれます、「時計のズレ等の精度を図る機械」でもモデルに合致した振動数(メーカー、モデル、等で固有の物です。)であるなど、95%はOKだったのですが、、、、
下記の写真をご覧ください。


1枚目に「タグ・ホイヤー」のホイヤーの部分が英語で、2枚目にクロノグラフの短針が写っております。
1枚目の英字を囲む赤いフレームの、「Rの左側フレームと下側フレームの箇所」に‘滲み‘がありませんでしょうか?
それに2枚目の写真の赤い短針の‘塗り‘ですが、右側が4箇所雑or剥がれている所が見えるかと思います。
ここで鑑定士が迷うのは、「2015当時の定価が600000円位のモデルで、95%は大丈夫だろうが、残りの5%に👆の写真の箇所を見つけた場合、これが純正仕様のまま経年劣化したのかorそもそも基準外品で95%の所は出来が良いだけの偽物なのか?」という事なのです😂
菊地の判断は‘ノー‘。結論としてお取引はしませんでした。
こちらのモデルの発売年は2015年ですので、古くて10年経過しており、👆のどちらの場合なのかかなり迷う例なのです。
という訳でこの時の私はリスクを回避する選択を取りました。
私はオーナー店長ですから、巨大チェーン質屋の従業員とは違って、査定ミス=純損失であり私の年収がそのまま減ります(笑)ので、リスク回避が至上命題なところがあります。
従って他店さんより厳しい自覚もあり、この日は残念ながら取引に至りませんでした。もちろん、他店さんではどう判断するのかは分かりませんので、「OKですよ!」と言われたかも知れないのです。
しかしその点はあくまで「当店の基準」であり、他店さんでどう判断するのか?は私はあずかり知らぬところであり、それは仕方のない事なのです。※逆に他店でNG。当店でOKの場合もあると思います。
はい!そんなん訳で如何でしたでしょうか。
ひとくちに鑑定といっても白黒100%で割り切れず、グレーのなかギリギリの判断を下す場合もある、というお話でした。最近はこんな事が非常に多くて困りますよ、ほんと😂
ブログはここまで。それでは✋~
仙台のまじめな質屋 「質と買取 質屋 縁(えにし)」
An honest “Recycle&Pawnshop ENISHI “in Sendai
宮城県仙台市のまじめな質屋。杜の都のセーフティーネット。
卸町駅、薬師堂駅、から徒歩10分の好立地。
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